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起業家コラム

起業を成功させるためには変化を起こすことが大切

起業家に必要なもの

起業家精神行動の源泉は、「構想力と意志の強さ」です。その行動の裏づけには、

 

(1)将来の変化に対する方向性を読む洞察
(2)自分がやりたいことを、実現した時の姿として構想する力、そして構想を実現するシナリオの創造
(3)それに取り組む強い意志

 

があります。これらの要件が整えば、挑戦心がわき、前例や常識を超えることもリスクを取ることも恐れることはありません。

夢を語るのはたやすいことですが、実現したい姿を構想(基本設計図)し、実現する過程のシナリオを書くのは非常に難しいことです。だから起業家精神を持つ人は、優れたビジョンのクリエーターであり、実現のシナリオを書くシナリオライターであると言えます。

 

起業家精神を持っている人が発揮する能力は、頭の良さや知識、学歴や職位といったものではありません。いかに良いことを構想しても、頭で考えて是非を判断するだけでは成就しません。やろうと決断すれば、理屈より行動が重要です。決断した時点では、メンバーを単にスタートラインに立たせただけのことに過ぎず、そこからがいよいよ修羅場の幕開けとなります。構想実現のゴールを目指して先頭に立ち、当然のごとく直面する課題を解決していく行動力を発揮することが起業家に求められます。

大切なのは変化すること

「変化は成長なり」です。どのような企業においても、過去に成功してきたサービス、事業の仕組み、ビジネスモデルは時間と共に陳腐化します。それらにともなって、獲得してきた市場や顧客の縮小は避けられません。
企業は、陳腐化による衰退を予防する必要がありますが、そのためには

 

(1)企業構造や体質を変える
(2)新しい事業や新市場を創造して、新しい価値を生みだす
(3)仕事のやり方や仕組みを変える

 

など、「企業を変化させる」ことで直面する「本質的な問題」を解決する必要があります。
そのような変化をもたらす牽引者は、起業家精神を持っている人たちです。しかし、起業家精神を持っている人がやろうとすることは、常識人や前例主義者にはわかりにくいものです。
その「わかりにくいこと」を会社、組織、人を動かして成さなければならないという矛盾を解決することが難しいのです。

 

変化しようとすると嫌われる?

起業家精神がある人は、環境変化を予測し、いずれ直面するであろう会社の課題に対して強い危機感を持ち、既存路線や現状とは違うことを考えます。このため、変化を起こそうという人の言うことは、先見性のない大半の人が理解できないこととなってしまい、通常、無視されるか、反対されるか、いずれかの反応が返ってきます。
また、仮に理解が得られたとしても、それを実現するには、決断し行動する必要があります。当然ですが、周囲のリスクを恐れる人たちや既得権益を失う人、面子を失う人との葛藤は避けられません。さらにタイミングも重要で、時機を外さない決断が求められます。決断は「どうしてもやり遂げなければ」という一念が後押しするものですが、この決断や「念」もまた他の人にはわかりにくいものなのです。

 

行動した後に大切なこと

 

次に、行動を起こした後は、多くの関係者を巻き込み、行動のベクトルを一致させねばなりません。それぞれの人に担ってもらう役割を理解させ、その貢献の意義を伝えてモチベーションを高め、全員の力を結集して総合力を発揮しなければなりません。そのような行動を関係者全員に求めるには統率力が大切な要素になります。
また、メンバーの能力不足を補完し、最適な手段を広く求めなければなりません。さらにやろうとしていることは不確実性が高いため、「この方向で進んではまずい」と思えば、すぐ軌道修正する柔軟性も持ち合わせていなくてはなりません。「理想を掲げつつ現実的に対応をする」、「強固な信念を持ちつつ、柔軟に最適手段を選択する」など、相矛盾することを同時に処理する感覚(センス)を備えていることが重要です。そして、これもまた他人にはわかりにくいことなのです。

 

このように、変革の推進力は先見性(構想力)、決断力(念)、統率力(リーダーシップ)、柔軟性(相矛盾することの同時処理)ですが、これらのことはどれも他人からは理解されづらいものです。したがって、組織の中で「理解されづらい」ことを実現する起業家精神を持つ人たちは、ルーティンの仕事、あるいは指示された仕事を命じられるままにやっている人と比べれば、非常に大きな困難を背負うことになります。

 

このような困難を乗り越えて、「新しい物事の創造者」となる人たちは、かけがえのない貴重な人材になります。また、そうした起業家精神のあるリーダーが率いるチームは、たいてい「新しいこと、困難なこと」をやり遂げるのに適した体質になっています。リーダーが機会重視の決断をし、チーム内の良好なコミュニケーションを保つことで高いモチベーションを持ち、約束を守る責任感が強く、そして、目的達成に対しての執着心を持ちつつ不確実性を恐れない寛容さもあります。まさに、環境変化に適合する能力に優れているチームだと言えるでしょう。
(出典:『起業で本当に成功するために大切なこと』 著者:進藤晶弘)

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