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起業する際に必ず事業計画書を作った方が良い理由

事業計画書はなぜ必要なのか?
いろいろな場面でその作成が必要とされる「事業計画書」ですが、そもそもなぜ必要なのでしょうか
作成する場面としては、
①創業時
②新規事業立上時
③金融機関への融資申し込み時
④事業再建計画時 等
の様々な場面が想定されます
今回は①と②の場面について考えてみたいと思います
新しく事業を起こす際には、大きな可能性(成果)が期待される一方で、失敗や撤退のリスクも非常に高くなります
そこで、新規事業を成功に導く一つの条件として「事業計画書」の作成が必要となってきます
「事業計画書」とは、事業コンセプトを大前提として、事業の目的・目標を達成するために、様々な経営課題・市場分析・経営リスクを考慮しつつ、売上計画・仕入計画・設備計画・採用計画・経費計画・資金計画を「行動計画」や「数値計画」と共にまとめて記載したものです
当然、この計画書のとおりにすべてがうまくいくわけではありませんし、計画の見直修正が必要となる場面もあると思いますが、常に「行動計画」や「数値計画」が計画書の中にあるので、ブレることない事業遂行を可能にし、大きな方向性を見誤ることはなくなるでしょう
また、事業計画書は投資家や金融機関等の第三者からその提示を求められることもあり、「事業計画書はありません!」「これから作成します!」では、厳しい評価を受けてしまう可能性も考えられます
事業計画書のメリット【Ⅰ】
・事業戦略の方向性の決定や軌道修正を可能にする
事業計画書の作成・見直し行程は、事業の基本コンセプトの達成可能性を仮説検証する
プロセスでもあります
そもそも、
実現可能な基本コンセプトなのか?
何をすれば、目標達成が可能となるのか?
事業の継続には何が必要なのか?
過去の計画を見直す必要があるのではないか?
など、
事業計画書を作成・見直しすることによって、経営者は様々なことに気づくことができ、
事業の方向性の決定や軌道修正を可能にします
事業計画書のメリット【Ⅱ】
・資金調達を可能にする
銀行から融資を受けたり、投資家から出資してもらうには、事業計画書が大変重要な
ツールとなります。
融資や出資をする側からすれば、返済可能性や予想利益額が一番大切な事項であり、
実現可能な計画書を提示出来れば、銀行や投資家の意思決定のための有用なツールと
なります
事業計画書のメリット【Ⅲ】
・社内の目標管理意識向上を可能にする
目標を実現するための目に見える行動計画や数値計画の具体的な提示や予実管理によ
り、社員が目標を共有することができ、社員全員の目標管理意識を向上することが可
能になります
事業計画書の作り方
では、事業計画書はどのように作成すればよいのでしょうか
事業計画書は、従業員や第三者への提示が必要となることもあるため、その人たちに理解・共感してもらえるだけの説得力のあるものである必要があります
そこで、事業計画書を作成する際には、以下の事項を参考にして作成すことをお勧めします
①事業コンセプト
・動機・目的・目標などを明瞭且つ簡潔な文章で記載する
②事業内容
・提供商品(サービス)・ターゲット・市場における優位性などを具体的且つ明瞭に記載する
③経営者の資格・経験・技術
・②の事業内容において実績を納める自信
④行動計画
・実現可能性を重視した具体的な行動計画を記載する
・タイムテーブルなどで行動期日を明確にする
⑤売上計画
・売上目標数値の算定根拠を明確にする
⑥損益計画
・費用を変動費・固定費に区分した上で解りやすく記載する
・黒字化目標をしっかり設定する
⑦資金繰計画
・営業C/F※・投資C/F・財務C/Fに区分すると共に売上計画・損益計画・設備計画と
連動した資金繰り計画をたてる
※キャッシュフロー
上記はあくまでも作成の方法の一例であり、事業計画書には基本的には決まった様式はありません
是非、それぞれの経営者が自分らしい事業計画書を作成してみて下さい。